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てんかんと遺伝形式のまとめ

てんかんと遺伝形成

てんかんの原因には遺伝が関係する場合があります。4つの遺伝形式に分けて特徴をまとめました。

https://www.jea-net.jp/wp-content/themes/jea-net220729/js/pdfjs-legacy/web/viewer.html?file=jjpm_202110.pdf

遺伝形式のまとめ(図A〜D)

想定される形式 特徴 家族への影響
図A 常染色体優性(顕性) 1つの変異で発症。親から子へ約50%で遺伝。 親が発症例なら子へ伝わる確率が高く、遺伝カウンセリングで数字を示しやすい。
図B 常染色体劣性(潜性) 両親から1つずつ変異を受け取り発症。保因者は無症状。 両親が保因者の場合、子どもに25%で発症する可能性がある。
図C X連鎖劣性(潜性) 男女で出方が違う。男性が発症しやすいパターンなど。 性別でリスク説明が変わる。母方の保因者チェックが重要。
図D X連鎖優性(顕性) 男女で出方が違う。男性が発症しやすいパターンなど。 性別でリスク説明が変わる。母方の保因者チェックが重要。

図解(左上A・右上B・中段左右C・下段左右D)


図A:常染色体優性(顕性)遺伝

  • 親から1つの変異を受け取れば発症する可能性がある

  • 発症者が子どもにその変異を伝える確率は 約50%

  • ただし、変異の「発現率(実際に症状が出るかどうか)」や「重症度」は個人差が大きいことも

  • 発現率や症状の重さ・開始年齢が変動するため「必ず症状を持つ」とは言えない

図B:常染色体劣性(潜性)遺伝

  • 発症には両親双方から変異を受け取る

  • 両親は「保因者(変異を持っているが発症しない)ことが多い

  • 子どもの発症確率は25%、保因者は50%

図C図D:X連鎖遺伝

  • 「X染色体上に変異がある」タイプ。男性(XY)・女性(XX)で遺伝の出方が異なる

  • 例えばX連鎖劣勢の場合は男性が変異を持つと発症しやすく、女性は保因者の場合が多い

  • 父母どちらが変異を持っているかで伝わる方式が異なる

     

    ちちあなた:- jjpm_202110.pd

多因子遺伝(遺伝子+環境)

  • いくつかの遺伝子が影響を及ぼし、さらに環境因子(体内環境・出生後の影響・健康状態など)が加わり発症する形式

  • もっとも該当する可能性が高い

  • 単一の変異だけでは発症せず、「複数の要因が重なったとき”閾値を超えたとき”」に発症する考え方

  • 伝わる可能性を具体的数字で表すことは難しい

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