『妊娠がてんかん母体に及ぼす影響』
以下の文献を2025年9月に参照しました。
具体的数値の表記があり参考になりそうな情報でした!
私が気になったポイント!!!
○妊娠前と同じ量・内容の抗てんかん薬を継続した場合の発作頻度
不変:50~83%
増加:20~33%
減少:7~25%
※増加理由
①抗てんかん薬血中濃度の低下
・循環血流量や体重増加
・肝臓での代謝亢進
・腎臓での排出増加(妊娠36週まで増加する)
②妊娠悪阻による嘔吐
③ストレスや不安による心理的影響
④自己判断の抗てんかん薬の中断や減量
※減少理由
①血漿アルブミン量の減少による遊離型抗てんかん薬増加
つまり、発作が増加しても妊娠に伴う母体変化が要因であり、抗てんかん薬増量など行っても変化に合わせたことなので、服薬増量しても妊娠前と変わらないと考えられる!!
○胎児に及ぼす影響
・全身けいれん発作で低酸素状態を招くと、早産・流産・胎児脳障害のリスクあり
しかし、脳障害報告は認められていない
・部分発作は基本的に妊娠経過・出産に影響しない
しかし、発作時の転倒・外傷には注意
・抗てんかん薬によっては奇形リスクは上昇する
単剤や低用量の投与が望ましい
特に、妊娠4週~7週6日は影響が大きい
○主な抗てんかん薬と特徴(引用)


子どもへの遺伝
・多因子遺伝の頻度は高くなる傾向にある
・てんかん母体の場合は6%(一般人口で20歳までの発症率は1~2%)
妊娠可能なてんかん女性に対する治療ガイドライン(日本てんかん学会より引用)
